The end of seventeen's map

 現在時刻23時。明日が二学期の始業式という驚愕の事実を知ってから早数日。受験勉強に専念すると言ってサイトを休止したはいいものの、受験勉強はおろか夏休みのスク題にさえ手を付けてないという体たらくぶり。っていうかスク題て。夏休み最終日に引き起こされた誤変換の奇跡。ATOKよお前は吉幾三か。

 そんな17歳最後の日を締めくくるのは、友人との楽しいひと時でも、恋人との甘いひと時でもなくてNIKKI SONIC'05。やばい、どのサイトも最強過ぎる。こんなんでいいのかな俺。相武紗季のえくぼに埋もれて死にたい。

 危ない危ない。いくら虚構と現実の狭間を行ったり来たりしすぎたからって今のは言い過ぎた。さすがに相武紗季のえくぼに埋もれて死にたいはないだろう。もし僕の死体がそんな風に発見されたら一体周りはどう反応するだろうか。やっぱりあの子って変態の極みだったのねと近所のおばさん達の昼下がりの井戸端会議の話題にされてしまうのだろうか。それより何よりそんなことがあったとしたら憧れの紗季さんに多大な迷惑がかかってしまう。それだけはなんとしても避けなければならない。

 えくぼに挟まっている得体の知れない塊のせいで身動きが取れない紗季さん。あまりのパニックで録画しておいた自分のドラマの上に土曜ワイド劇場を重ね録りしてしまう紗季さん。警察に現場検証とかこつけてあんな写真やこんな写真を撮られてしまう紗季さん。「や、やめてください!」とか細い声で抵抗するも、「現場検証ですから!あ、もう少し大胆になってみようか・・?」と言われ仕方なく国家権力に屈してあられもないポーズをとってしまう紗季さん。羨ましいぞ国家権力。あ、いや、許すまじ国家権力。

 こうしてさりげなく「紗季さん」と言いながら妄想を繰り広げている辺り、僕が国家権力に屈する日もそう遠くないんだなぁとしみじみ思った17歳最後の夜。誰か僕の心をタイホしてください。