井上陽水コンサート2007 於、桐生市民文化会館シルクホール

先週の金曜日はふらりと井上陽水のコンサートに行ってきました。久々の長文ライブレポですが、半分以上はコンサートが始まる前のレポです。



夏のジャパンフェスで陽水の神懸かり的な御大のステージを目の当たりにし、また機会があったら見たいなーなんて事を思っていたらなんと群馬県で、しかも地元中の地元で秋冬のツアーが始まると言うことで二週間前に急遽チケットを仕入れて観に行くことに。参戦を決めたのが二週間前と言うこともあってさすがに指定席はすべて売り切れでしたが、立ち見席は若干の余裕があった上に値段も指定と比べて1900円も安かったのでなんのためらいも苦労もなくチケットをゲット。

当日は大学の授業が5時半まであったのものの地の利を活かして開場の5分前に到着。ほぼ満車状態だった文化会館の駐車場にも奇跡的に車を停められたため大学の生協で買ってきたおにぎりとピザまんで軽く腹ごしらえしていざ会場へ。実はこの会場は中学校の時の合唱コンクールの会場でもあったので、事実上陽水と僕は同じステージに立ったと言うことになる訳です。そういうことにしておいてください。

会場に入ってトイレを済ませ、列に並ぼうと延々と続く行列の最後尾に行ってみると「立ち見のお客様は右側前方の列にお並び下さい」と言われ右側前方ってどこやねんと探してみると確かに右側前方に人が並んでました。5人ほど。僕の整理番号が50番台で、開場時間を過ぎてるのに立ち見の列が僕含め6人しかいないってどないやねんと思っていたらなにやら係の人がやってきて「本日指定席のキャンセルが幾つか出ておりますので、指定席券との差額をお支払い頂けるようでしたら指定席へのご案内も出来ますが・・・」なんてことを言ってました。僕はもともと陽水のコンサートを6500円で見られる!という事に惹かれてチケットを買ったし、どうせ後ろの方なんだったらこのままでいいやとスルーしていたら前の五人は仲良く指定席の方に行ってしまいました。

そして指定席券を持った人々の入場もあらかた終わったというのに立ち見の誘導はまったく始まる気配なし。ただ一人ホールのロビーにぽつんと取り残される僕。業を煮やして係員に問いただしどうにか入場。ところが立ち見のスペースは二階席後方だというので二階に上がろうとすると「すみませんやっぱり一階席後方でした!」と言う声。大御所のコンサートだというのになんとも最悪な仕切りで、これが桐生クオリティなのかと開演前なのに少し悲しくなったじゃないか。

まあ一階席後方とはいえそこまで大きい会場ではありませんのでそこそこの距離でした。とりあえずバンドのセッティングを確認し、今回の裏テーマでもあった美久月千晴山木秀夫のリズム隊コンビを眺めるという目的のためにやや左側に位置を構える。開演ギリギリになって何人か立ち見エリアに入ってきたようだったけどせいぜい5〜6人といったところでとても50人も居るとは思えなかったなぁ・・・なぜ50番台の整理番号が出てきたのやら。

そしてカミカミなアナウンスを経て、ほぼ定刻通りに陽水とサポートのロン毛ではない方のギターの人が出てきて、まずはアコースティックな編成でコンサートはスタート。立ち見の列に並びながら様子を伺い「明らかに今まで行ったコンサートと年齢層が違う・・・」という事実をひしひしと感じていましたが、客電が落ちても誰一人立ち上がろうとしない辺りで再び年齢層の違いというか、ああ、これが大御所のコンサートって奴なのねってなものを感じました。以下桐生のセットリストです。


01 東へ西へ
02 断絶
03 Power Down
04 カナリア
05 人生が二度あれば
06 少年時代
07 娘がねじれる時
08 手引きなようなもの
09 Make-up Shadow
10 新しい恋
11 ワインレッドの心
12 リバーサイド ホテル
13 恋の予感
14 クレイジーラブ
15 5月の別れ
16 感謝知らずの女
17 嘘つきダイヤモンド
18 氷の世界

アンコール
19 アジアの純真
20 渚にまつわるエトセトラ
21 夢の中へ
22 いっそセレナーデ

9曲目からはフルバンドとなり、たたみかけるようにラストまで駆け抜けていきました。さすがにそこまでガッチリ予習をしていった訳ではないので、すべての曲が歌い出しですぐ曲名が頭に浮かぶという訳ではなかったものの、聞き進めていけば「ああ、この曲だったのね!」と分かる辺りさすが井上御大。個人的には前半のカナリア〜人生が二度あればだとか手引きのようなものだとかワインレッドの心は非常に染みましたね、ええ。あと言わずもがな、生で聞く氷の世界は何度聞いても良いですね。素晴らしい。そんでもはやダメ押しとも言えるこのアンコールはなんだかんだやっぱり楽しかった。アンコールに来てようやく会場総立ちだもの。なんだか授業参観の日の廊下のような匂いが漂ってきたもの。

昨日の松戸では限りない欲望やら飾りじゃないのよ涙はやら、これまた羨ましくなるような若干のセットリストの変更があったようですが、やっぱり行って良かった!お金の話で申し訳ないようにも感じますが、いくらチケットが安かろうが都心に出たりするとなんだかんだと交通費その他もろもろに4000円以上は飛んでいきますから、この値段でこのステージを見られるというのは非常に幸せだなぁと思ったのであります。それを抜きにしても圧巻のツアー、しかも初日(MCで知った)を見に行けたのはやっぱり幸せだなぁと思ったのでした。